朝露と勿忘草

2024年10月08日

馳星周さんの『少年と犬』を読みました。『不夜城』というノアール小説とは結びつけにくい作品でした。一頭の犬と泥棒、娼婦や夫婦、老人そして少年。犬とそれぞれの人間との交流を通して各人の生を描いた連作短編です。再生への希望であったり哀切、諦念であったりを感じます。犬(だけではなく動物)は人間に対しなんらかを与える力をもっているんじゃないかな。
ひさびさの一気読みに近かったですね。最終章の少年との絆には涙を禁じえませんでした。いい話でした。直木賞受賞作のようです。

その前に読んだ『スマホ脳』も興味深い話でした。
「過度のスマホ依存はバカになる」という話です。まあ、改めて言われなくても賢明な人にはわかっていることです。その弊害を科学的根拠を示して論述しています。便利さは否定しませんがほどほどを心がけましょう。特に少年少女は気をつけた方がいいんじゃないかな。過使用の人は自覚なくして中毒みたいになってるんじゃないでしょうかね。運転中でも当たり前のようにスマホ片手のやつがいます。歩きスマホで踏切事故で亡くなった人もいます。悪いことだとわかっていてやめられないのはある意味病気ですよね。お気をつけください。

朝露に濡れた勿忘草かな。寒くなってきたからか丈は伸びていません。

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小さな花を遠慮がちに咲かせています。淡い青色がきれいです。地面から1cm くらいの高さしかありません。見過ごしてしまいそうですが、どっこいしっかり目にとまる主張はしています。玉露との対照が美しいです、よね。