国柄、人柄、日柄、土地柄
2020年10月31日
帰る直前アントネラが走って行きます。
「ちょっと待ってください。写真撮る」とフアン。
「ああ、いいよ」。戻り来たアントネラがスマホを見せてくれました。そこには赤味がかった満月が。
「おお、きれい。満月だ。日本では月の中にはウサギがいると言う。アルゼンチンでは?」
「うう~ん。ハンマー」。なるほどところ変わればですね。
先日、色づいた葉を見てきれいと言っていました。
「日本では赤や黄色に変わった葉を見て楽しむんだよ。アルゼンチンでは?」
「う~ん、あまりないかな。『きれいだね』『そうかな』で終わり」と笑っていました。彼ら二人はわりと日本人、というか私と似たような感覚をもちます。同じようなものに興味をもち、美しいと感じています。
「もうひとつ聞いていい? アルゼンチンでは虹は何色なの?」。二人顔を合わせて一瞬考えて答えてくれました。
「7」
「『7』。おお、そうか。日本といっしょだ。ありがとう」。違った数の方がおもしろかったんですが、いっしょと知ってそれもおもしろし。視覚的には日爾似ているのでしょうか。
今度は太陽の色を聞いてみましょう。「黄」「白」という国もあるそうです。
いろいろなことにお国柄というのはあるものなのでしょう。まあ国で十把一絡げにするのは危険です。最終的には人柄でしょう。日本人だって実に様々な人がいますからね。
今朝の山山は雪の占める部分がふえていました。青い空の下、遠くに見えるそれらはすばらしい美しさです。
写真を見るとそうでもありません。ヒトの目のすばらしさでしょうか。写真の稚拙でしょうか。
いずれにせよこんな景色を眺めながらの仕事はなかなかありません。なんちゃって。仕事中はそんなにのんびり景色を拝む余裕なんてこれっぽっちもないんですよね、残念ながら。
それでも休憩やふとした瞬間に目に入る光景は広大無辺な十勝の沃野とその向こうに連なる山山です。