『やがて警官は微睡(ねむ)る』
2016年02月18日
中3Kくんのお母さんからお電話。彼は私立専願で合格しました。そのお礼でした。
「ほんとによかったですね」
「ありがとうございました。試験はけっこうできたみたいに言うてたんですけど面接があかんかったみたいで2日続けて御室の八十八か所をお参りして帰って来たらしいです」
「え、そうなんですか。本人もそういえば『八十八か所、どうのこうの』と言ってました」。そうだったんだ。彼は神頼み(いや仏頼みか)のために行ってたんだ。信心深いなあ。と受かったから笑い話にできます。
よくぞ受かった、よかったぞ。ほんまに心配していました。
ほ・ん・と・よ・か・っ・た。
あとは公立高校に全員が受かってくれるようやるのみですね。
話はまったく変わります。
日産の猫バンバン PROJECT MOVIE をご存じでしょうか。
寒い冬、ネコがあったかいエンジンルームなどにもぐり込みます。暖をとっていたそのネコがエンジン始動時に事故に巻き込まれるのを防ぐための運動が「猫バンバン」です。乗車時ボンネットをたたいて猫を追い出し、事故から守ろうという動物への愛あふれる活動です。
ネコもイヌもヒトも好きな私は賛同の拍手を送ります。ちょっとした気遣いで小さな命を救えることなら実行しましょう。やっています。
ネコもイヌもかわいいもんな。
ネットで彼らの動画を見ます。思わずにっこり、いや、にんまりしている私がいます。
比してヒトの愚かさを思います。トルコでの自爆テロで何十人もが亡くなったり、その因を互いになすりつけ合ったり、挙げればきりがないほどに「愚か」を感じます。
悲しいですね。みんなが仲よく生きていければいいのにな。民族や宗教の違いで対立し合い、それが相手を傷つけるということになるのはあまりに悲しい。私の力では、憂うるだけで何にもできません。
「なんかできひんかなあ」と思います。できることを考え、やるようにします。
といってもなんもできない私はなんにもできません。
願うのみ祈るのみです。せいぜい生徒相手に平和を説くのみかな、薄っぺらな言葉で。
何もしないよりはましと思って、いる、かな。非力ですね。
力は及ばずとも、ちょっとでもなんかできることを探します。
夕方見かけた「大根の月」です。
意味がわからない方は向田邦子さんの小説をお読みください。短編集だったかな。覚えていません。外れることはありません。ぜひに。
日明恩さんの『やがて警官は微睡(ねむ)る』。絶品です。
一気読み作品です。(忙しいんで4日くらいかかりましたが、次を読みたい欲望は比肩できるものが少ないです)
「前作、前前作を読み返さずばなるまい」と思いました。
警察官であることの使命に生きる武本、彼を師と仰ぐ潮崎。生き方、立場は違っても底流には人を思う優しさがあります。
そんなふうに生きていきたいと思います。