『熱球』
2015年02月04日
重松さん『熱球』を読みました。しみいる話でした。
高校を出て20年、故郷を半ば捨てた主人公「ヨージ」。
自身の退職、妻の海外赴任などの理由で母が死んで独り暮らす父親の元へ、娘を連れて一時帰省します。
白球を追った旧友との再会。過ぎ去った埋め切れない20年の空白。
「逃げてもいいんだよ」と主人公の娘に言う旧友、恭子。
「逃げないでほしいの」と主人公に言う妻の和美。
家族とは、故郷とは、青春とは、老いとは・・・・・・いろいろ考えさせられる話でした。
私自身も長男。父親を亡くした母親を香川に独りおいて勝手な人生を京都で送っていました。
弟が跡をとってくれたみたいな状態に甘えての所業です。
今だから思えますが、若い時は自分のことしか考えていませんでした。(今でもそうちゃうのん「かもしれません」いや、ごめん。そんなことないと思うで「いえ、そんなもんかもしれません」)
「もう少し自分が大人だったらよかったのになあ」と思います。いや大人になっても実の親に対してどんなふうに振舞えたのかはわかりません。
「今ならちょっとは、ほんのちょっとはやさしくできたかなあ」と・・・・・・。
父も母ももうちょっと長生きしてくれたらこの問いへの答えが少しでも見られたかもしれませんね。
ほんま、もう少し生きててくれたら親孝行の真似事はできたかもしれません。
死んじゃったしできません。後悔してますね。
親御さんが元気な方は精々孝行してあげてください。亡くなってしまったら悔いることしかできませんよ。
私がそれです。
朝、走っていて宝ヶ池で見かけたにゃんこです。寒空でたいへんやな、と思いつつ見るもけっこう丸々太っています。そう野良ですが餌を恵んでくれる方がけっこういるんでしょう。
ベンチ下に皿と、食べ残したキャットフードがありました。やつらは恵まれています。純粋な野良に非ずです。
写真後、数語会話を交わすと私が気に入らなかったのか狭い排水溝の中へ入っていきました。(お尻が大きくて窮屈そうだったぞ)
ひさびさの青空です。ここんところ雨や雪が降ったり時雨れたりでお日さまがなかなか顔を出してくれませんでした。
青い空は気持ちがいいんで思わずただの空を写真におさめました。
明日も元気でやりましょう。