再会
2011年06月01日
授業前、事務室で雑談していると長身の青年が「こんにちは」と入ってきました。
なんとYHくんです。
彼は中学時けっして勉強のできる子ではありませんでした。でもがんばって高校へ行き、そこを卒業。自動車整備の専門学校へ進みました。で、この春からあるディーラーで働き始めました。
「給料もうたか? いっぱいもらったか」
「はい、16万くらいもらいました」
「おお、よかったな。今日びなかなか仕事につけへん子もいっぱいいるのによかったな」とかなんとかしゃべりました。ほんとによかったです。
その話を中3の授業でしているとき暑くて目から汗が出てしまいました。
真面目にやっていれば報われます。それが伝わればいいのですが、中3の生徒らにわかってもらえたでしょうか。
夕方新入塾の中2のお母さんが来はる予定。約束の時間、5分前くらいに車が止まりました。
「あ、来はったね。きれいなお母さんやな」と玄関へ。
「こんにちは。お忙しいところすみません。っていうか・・・・・・」気づきました。
「あれ、Mちゃん?」
「いやあ、覚えててくれてはったんや。絶対わからへんと思てたのに」
「いや、いや、すぐわかったで」
「こんな太ってしもて」(全然太ってません)
その後、塾の説明をしつつも昔話に花を咲かせました。
「ありがとう。うれしいわ。また、こんなご縁ができて。よろしくお願いします」
「こちらこそ、よろしくお願いします。いやあ、よかったわあ」
と言いつつ今日は別れました。長くやらせてもらっていればこその幸せを感じさせてもらった再会の一日でした。
生きていれば辛いこと悲しいことも当然あります。でもそれらを忘れさせてくれる喜びやうれしさもあるからこそ日日を送れるんでしょう。
ちっぽけな人間ですから毎日の些細なことに一喜一憂せざるをえません。そんな中に小さな楽しみを見つけつつ暮らしていきましょう。
そう今日、信州から新生姜の佃煮という季節の喜びが届きました。
ありがとうございます。