浅倉卓弥さん『四日間の奇蹟』
2011年02月04日
浅倉卓弥さん『四日間の奇蹟』を読みました。
薬指を失った天才ピアニストと脳に障害を持つ少女を中心に物語りは展開されます。
ある章末で私の体に電流(戦慄)が走りました。ほんとに身体が「びりっ」と震え、そして一瞬飛びあがりました。大げさではなく正真正銘スタンガンで攻撃を受けたくらいの(すみません。あくまでたとえです。実際にそれを被ったことはありません)衝撃でした。
3章の終わりです。
「『ごめんなさい、だけどーあたし千織ちゃんじゃありません。真理子です』
今にも泣き出しそうな目で、少女は僕にそう言った。」で受けた驚愕は長い読書人生最初、最大です。
その後の顛末は胸が詰まる展開で昼食時には読めぬまま、その夜、いや素面の時間にしんみりと読了しました。
読み応えのある1冊でした。
インフルエンザが猛威をふるっているようです。みなさまご自愛くだされたし。