骨髄バンク、ドナー、自己決定権、臓器移植
2009年06月05日
元宮城県知事で現慶応大学教授の浅野史郎氏が白血病で入院されたそうです。骨髄移植以外には治る術がない病です、大変です。早速ご友人たちが「支援する会」を結成され、ドナー登録を呼びかけているようです。
自分と同じ白血球の型(HLA型)の人から骨髄液の提供を受けなければいけません。現在日本では骨髄バンク登録者は37万5千人を超え、登録抹消になった7万5千人を除いた有効数が30万人だそうです(北海道骨髄バンク推進協会のHPによる)。
自分が登録した頃は確か「30万人の登録者がいればほぼ全員の患者さんに適合者が見つかる」と協会の資料に書いてあり、10数満員万人しか登録者がいなかったと記憶していますからずいぶんとふえたんですね。
北海道骨髄バンク推進協会のHPによると、現在では登録患者の93.5%に適合ドナー候補者が見つかるようになったそうです。ただ実情は厳しく、せっかく候補者が見つかっても、候補者が5人以下の場合は骨髄移植にいたる確率はきわめて低く、1人の患者さんが骨髄移植を受けるには10人以上の適合候補者がいなければ、1人のドナーさんを得られないそうです。
やはり北海道骨髄バンク推進協会のHPによりますと各国の状況は以下のようになるそうです。
一部改めました。( )内は%です。私が計算しました。
国名 ドナー登録者数 国の人口
アメリカ 536万4千人 2億8千万人 (2)
ドイツ 341万人 8千2百万人(4)
イギリス 76万2千人 5千9百万人(1)
中国 67万人 13億人 (0.05)
イスラエル 48万5千人 7百万人 (7)
イタリア 32万6千人 5千8百万人 (0.6)
日本 33万3千人 1億2千万人 (0.3)
台湾 27万8千人 2千2百万人(1)
カナダ 24万1千人 3千万人 (0.8)
フランス 16万4千人 6千万人 (0.3)
キリスト教の国の率が高いのは隣人愛でしょうか。フランスの低さはなんだろ。割と自分勝手な国という気はしますね。昔、全世界の非難の中で核実験をやりましたね、かの国は。それ以来私はフランスが嫌いです。フランス製のものは買わないよう心がけています(1回だけ知らずに筆箱を買ってしまいました。痛恨。止む無くワインをいただくことはあります「中途半端やな、あんたらしいわ」)。
イスラエルの突出はお国柄いろいろと大変だからでしょうか、それともユダヤ教も隣人愛が強いのでしょうか。仏教にだって同じような教えはあると思うんですが、日本は低いですね。私の嫌いなフランスと同じ率ですね。
ドナーに登録して間もなく呼び出しがあって、何回か検査を受け、今少しで提供というところまでいったのですが、最終的に合致しなかったようで、いまだ提供者にはなっていません。55歳がその制限年齢。このままたぶん提供できぬままに終えるんでしょうかね。確か登録して何年かその機会がないと提供できる確率はなくなるというようにも聞いています。ま、いつでもOKなんで、ぜひ適合する方が見つかればと考えております。
骨髄の移植を待っている方はいっぱいいらっしゃいます。危険度は低い(日本で過去1例、死亡。イタリアでも1例あったと思います)そうですし、登録を考えてみてくださいませ。
たいへんな世の中、自分のことだけで精いっぱいというのはわかります。が、そんな世の中だからこそちょっと人のために、というお気持ちを持っていただければと思います。そう、「情けは人のためならず」です。ご協力をお願いします。
夏目雅子さんというとってもきれいな女優さんがかつていました。透き通るような白い、美しい肌をもった美人でした。彼女も同じ病気で世を去りました。今読んでいる『ぼくのボールが君に届けば』の著者、伊集院静さんと結婚されてそう時間もたたないころの発病でした(と思います)。
「生きたい」と思っている人にたとえ数パーセントでもその可能性をわけてあげられることってすばらしいことではないでしょうか。偽善的だと思っていただいてけっこうです。そう俺は偽善者です。とんでもないやつです。でも移植を待っている方にしてみれば、そのきっかけはどうでもいいんです。提供してくれる人がいれば、自分の命が長らえるんですからね。
登録者が増えること祈りつつやすみます。