心して生きます
2009年01月19日
「せんせ、お客さんです」ピンポンの応対に出た事務の人が伝えてくれます。
「誰やろ」
「なんか前に通ってくれてはった生徒さんみたいなこと言うてはりますよ」
「そうですか」
「こんにちは。覚えてくれてはります? I・Dです」
「お~懐かしい。顔だいぶ変わったなあ。言われなわからへんかったかもしれへんわ。いくつになったん?」
「29歳です。ぼくあほやったし、覚えてくれてへんと思ってました」
「基本的に全員覚えてるで。きみは旭丘中で家は確か氷室やったなあ。今どうしてんの?」
「市バスに乗ってます」などなど延々会話が続きます。
「あなたには、よう怒ったなあ。今思うと恥ずかしいわ。悪かったなあ」
「いや、そやしよう覚えてますよ、せんせのこと。怒ってもろてよかった思いますもん」とすっかり大人の会話ができるようになっています。そらそうか。29やしじゅうぶん大人やね。それにしても教えた子たちが成長して訪ねてくれることはとってもうれしいことです。立派に人生を送っているその姿を見せてくれることはこの上ない喜びです。
中3がテスト間近とあって居残り学習。こっちはやや疲れ気味とはいえ、みんなががんばっているのでお付き合い。帰るのが遅くなりました。みんな受かってほしいよなあ。最近いつもそればかり考えています。左側頭部の中央にかすかな痛み(というほどでもないけど)。早く寝るべし、との信号かな。
今NHKで地域医療に献身する中村伸一先生のドキュメンタリーをやっています。福井県名田庄村で診療所に勤務する医師です。
「こんな医師も、というか人もいるんだなあ」と頭が下がります。涙がこぼれます。
「プレッシャーはあるけど、自分を頼ってくれる人がいることが支えになっていますね」17年間もの長きにわたっての献身です。もがき続けたそうです。ほんの少しでも見習って、残りの人生を生きていきましょう。自分のために生きることも大切ですが、他人のために生きることも大事なことなんでしょう。心してまいります。